いだす。つくづく考えてみると、待ちわびる帆かげ船も、いつまでたってもすがたを見せない。すっかり気を落して考えこんで、しまいには病気になってしまう。はてしもない高い空の大きさと、海の青さを、心からのろったという、漂流した人の話さえ、つたえられている。
ぽかんと手をあけて、ぶらぶら遊んでいるのが、いちばんいけないのだ。それでわれらの毎日の作業は、だれでも順番に、まわりもちにきめた。見はりやぐらの当番をはじめ、炊事、たきぎあつめ、まきわり、魚とり、かめの牧場当番、塩製造、宿舎掃除せいとん、万年灯、雑業、こんな仕事のほかに、臨時の作業も多かった。宝島を発見してからは、宝島がよいの伝馬船漕ぎ、宝島でのいろいろの当番もできた。
これらの作業ほ、どれもこれも、じぶんたちが生きるために、ぜひやらなければならない仕事であった。だれもかれも、ねっしんにじぶんの仕事にはげんだ。
私が感激したことは、私の部下はみんな、
「一人のすることが、十六人に関係しているのだ。十六人は一人であり、一人は十六人である」
ということを、はっきりこころえていて、いつも、心をみがくことをおこたらなかったことだ。
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