ついた。
 正覚坊のことを、一名アオウミガメというのは、暗緑色で、暗黄色の斑点《はんてん》があるからで、大きさも、形もよくにた海がめにアカウミガメというのがある。これは、からだが、うすい代赭色《たいしゃいろ》で、甲は褐色であるからだ。アカウミガメの肉は、においがあって、食用にならない。肉ににおいのあるかめは肉食をして、魚をたべているかめで、正覚坊は海藻《かいそう》をたべているから、においがないのだ。

 われわれは、魚とかめが常食で、卵がごちそうであるが、残念ながら野菜がない。
「青いものがたべたい」
 と、だれもが思った。
 そこで、島に生えている草を、よくしらべてみると、四種類あることがわかった。
 その中の一つは、葉をかんでみたら、ぴりっと辛かった。根をほってかむと、まるでワサビのようであった。
「これは、いいものを見つけた」
 と、それからは、この島ワサビをほって、さしみにそえて、たくさん使った。気のせいか、島ワサビをたべはじめてから、おなかのぐあいもいいようだった。
 おなかのぐあいといえば、鳥の卵と、かめの卵ばかりを、毎日たべつづけたとき、十六人とも、大便がとまってしまった
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