どり腰元たちがぞろぞろとそこへ現われてまいりましたので、冗談かと思うと、ほんとうに右門は鼻をもっていって、ひとりひとり彼女らの招かばなびかんばかりな色香も深い膚のにおいを順々にかいでいましたが、すべてでおよそ七十人、しかしかぎ終わったかれの面には、来たときと違って、どうしたことか、はなはだしい失望の色が見えました。少し見込みがはずれたかな――というように首をひねりながら、しばらく考えていましたが、やがてぷいと立ち上がると、ややうなだれて、あっけにとられている腰元たちをしり目にかけながら、さっと引きさがってしまいました。
 だが、かえりつくと、そこに三つ指ついてつつましく待っていたものは、前夜来から旅寝の間の侍女として伊豆守がお貸しさげくださったあのゆみで、右門はまだ朝食もとっていなかったものでしたから、ゆみは右門のむっつりとしておし黙りながら考え込んでいる姿を見ると、ことばをかけるのを恐れるように、おずおずといいました。
「あの……朝のものが整ってでござりまするが……」
「おう、そうか! では、いただかしてもらいましょう」
 なにげなくお茶わんを差し出して、なにげなくそれをお給仕盆に受
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