、何というすぐれた先生を恵まれたことだろう。
 彼は勢いよく立ちあがった。そして、竹林の密生した葉の間からもれる星の光を仰いだ。
「おうい、次郎君――。」
 大沢の愉快などら声が、そのとき池の向こうからきこえた。
「おうい。」
 と、次郎の答えも元気でほがらかだった。
「もうかえるぞうっ――」
「ようし、すぐ行く――」
 五人は間もなく家に帰ったが、次郎は、恭一と道江が暗くなった道を、おりおり並んで歩くのでさえ、今はさほど苦にならなかった。
 俊亮は、ちょうど朝倉先生あての手紙を書き終えて、お祖母さんが一人で涼んでいる座敷の縁《えん》に出たばかりのところだった。手紙は宛名を墨書して座敷の机の上にのせてあったが、それは俊亮の手紙にしてはめずらしく分厚なものだった。
 みんなはすぐ俊亮をとりかこんだ。しかし、誰も、さっきからの課題のことを言い出すものがなかった。それは、次郎の問題をお祖母さんにきかれてはまだ悪いだろう、と察したからであった。すると、次郎がだしぬけに、
「僕、朝倉先生にこんな話をきいたことがあるんです。」
 と前置して、ミケランゼロの話をし出した。そして、話し終ると、それにつ
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