あらかじめ会員に相談した上できめたいと主張したが、大沢は朝倉先生の考えを名案だと言って賛成し、俊亮も、とりあえずのところ、そうするよりほかあるまい、と言って、しいて反対もしなかったので、わけなくきまったのだった。送別会のことでは、俊亮までが次郎たちといっしょになって、熱心に朝倉先生を説いた。しかし先生は頑として承知しなかった。
文庫の運搬《うんぱん》は大沢と恭一とが引きうけて、あすのうちにとりはこぶことになった。
間もなくそろっておいとましたが、門を出ると、次郎はすぐ俊亮に言った。
「あすの夕方、先生は奥さんといっしょに、うちに来て下さるそうです。会員にもその時集まってもらってはいけませんか。」
俊亮は立ちどまってしばらく考えたが、
「そうか。じゃあちょっと待ってくれ。」
そう言って、彼はもう一度玄関に引きかえした。そして大方十分以上もたって出て来たが、
「よし、うまく行った。あすは先生に夕飯を差上げる約束をして来たんだ。会員にも夕飯を食べないで集まるように言ってまわってくれ。」
大沢は眼をまるくして、
「しかし、会員全部だと三十人ぐらいはいますよ。」
「三十人? そうか。し
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