行のよくない隣村の青年たちが、五名ほど見物にやって来て、村のある女にけしからぬいたずらをした。次郎の友達でその女の弟になるのが、怒って彼らに石をぶっつけると、彼らは、あべこべにその子を捉えてさんざんぶんなぐった。次郎たちもそばに居合わせたが、その時は手が出せなくて残念だった。そのことを、あとで村の青年たちに話し、仇をとって貰おうと思ったが、あんなならず者を相手にしてもつまらん、と言って、誰も相手にしてくれなかった。そこで、次郎が中心になり、子供たちだけで仇討の計画を定め、相手をゆうべ大川の土堤に呼び出すことにした、というのである。
「呼び出すのには、どうしたんだ。」
「僕が呼びに行きました。」
「ほう、そして、何と言った。」
「今夜、土堤でこないだの仇討をするから、五人共出て来いって。」
「そしたら、すぐ承知したのか。」
「はい。」
「向こうでは、こちらも青年だと思ったんだろう。」
「ちがいます。僕、はっきり言ったんです。僕たち子供だけでやるんだって。」
「そしたら、相手はどう言った。」
「生意気だって笑いました。」
「ふむ。……それで、お前たちの方は人数は何人だった。」
「十五人です。だって、僕たちの方はみんな子供だから、そのぐらいはいてもいいと思ったんです。」
次郎はいそいで弁解した。
「うむ。そりゃあ、まあいいだろう。で、どんなふうにしてぶっつかったんだ。」
「僕たちの方は、五人が竹竿を持って行きました。」
「竹竿? ふむ。得物《えもの》はそれっきりか。」
「いいえ。そのうしろから、五人が棒をもって、ついて行きました。」
「ほう。棒をね。それから?」
「もう五人は、懐にいっぱい砂利を入れて、一番うしろにいました。これも、棒の短いのを腰にさしていたんです。」
「ふうむ。そしてその砂利をなげたのか。」
「はい、向こうが二十間ぐらいのところまで近よって来た時に投げました。」
「暗い所で、それが相手の青年だということがよくわかったね。まちがったら大変だったぜ。」
「月が出ていましたから、よくわかりました。」
「なるほど、ゆうべは月夜だったね。それで相手はどうした。」
「一人は石にあたったらしかったんです。あっと言ってすぐ土堤のかげにしゃがみました。すると、あとの四人が、どなりながら僕たちの方に走って来たんです。」
「みんな素手《すで》だったんか。」
「はい。」
「そ
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