きたい。
 私は確言するが、真実の文学は今我々の仕事のほかにない。
 諸君は私の此の言ひ方を愚な宣伝と冷笑してはならない。懐疑それ自身は別である、突きつめるところ、自信なく、且つ自己を主張せんとする因循な衒学的な気取りはもう私に必要でない。我々の時代には飛ぶ矢は常に飛んでゐる。身をもつてなす仕事には悔なく自分を主張しなければならぬ。雑誌「桜」を読んでくれたまへ。ここに真実の新らしき文学がある。



底本:「坂口安吾全集 01」筑摩書房
   1999(平成11)年5月20日初版第1刷発行
底本の親本:「時事新報 第一七九二九号〜一七九三一号」
   1993(昭和8)年5月4日〜5月6日
初出:「時事新報 第一七九二九号〜一七九三一号」
   1993(昭和8)年5月4日〜5月6日
入力:tatsuki
校正:noriko saito
2009年4月19日作成
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