織田信長
坂口安吾

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)一定《いちじよう》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)大納言|惟房《これふさ》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「藹」の「言」に代えて「月」、第3水準1−91−26]


/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)チョコ/\
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[#天から7字下げ]死のふは一定《いちじよう》、しのび草には何をしよぞ、一定かたりをこすよの
[#地から5字上げ]――信長の好きな小唄――

 立入左京亮《たてりさきょうのすけ》が綸旨二通と女房奉書をたずさえて信長をたずねてきたとき、信長は鷹狩に出ていた。
 朝廷からの使者は案内役の磯貝新右衛門久次と使者の立入とたった二人だけ、表向きの名目は熱田神宮参拝というのである。
 信長へ綸旨と女房奉書をだしては、と立入左京亮から話を持ちかけられた万里小路《までのこうじ》大納言|惟房《これふさ》は、おまえ大変なことを言う、さ
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