て握手して別れを告げた。
よく晴れた日に
一
数日すぎて、長平はルミ子から速達の手紙をもらった。ひらいてみると、遺書であった。長平はおどろいて、東京へ電話をかけて問い合してみると、ルミ子はやっぱり自殺していた。放二の葬儀が終えてのち、自分の部屋には一行の遺書も残さず、アッサリ自殺していたのである。
長平は電話口で青木に云った。
「すぐ上京するから、あの子の屍体が行路病人みたいに扱われないように、かけあっておいてもらいたいね」
「え? 上京する?」
「左様。半日後には東京につく」
「オイ。笑わせるな。オレは今、ムシ歯が痛んでいるんだよ。今朝から下痢もしているぜ。何大公殿下の気まぐれか知れないが、いい加減にしてくれろよ。行路病人なみに扱わないようにしろッて、そもそもルミ子なるものは大公殿下の妃殿下ですかね」
「北川放二の女房だと云っとけばいいのさ。そのつもりで葬儀の支度をしといてもらいたいね。ナニ、葬儀たって、誰に来てもらう必要もないが、形だけのことをしてやりたいのさ」
「ハイ。ハイ。かしこまりました。ぼくも多少は縁につながる意味があるから、因果とあき
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