酔っぱらった男たちの一隊が戻ってきた。彼らは喚声をあげて記代子のところへ殺到して、同じことを、くりかえした。
 そういうことが四日つづいた。記代子は目がくらみ、頭が霞んでいた。夜も昼もなかった。彼らがお握りをおいて行くので、そのときが夜でないことが察しられるだけであった。どうする気力も失って、ただボンヤリしていたが、腹が痛んできたので、便所へ行かせてもらった。便所の往復には、いつも、壁に手を当てて、身体を支えなければならなかったが、その日は腹が痛むので、時々壁にもたれて休んだ。便所から戻ると、のめるように部屋へ倒れこんでしまった。
 一人の男が水と薬をもってきて、
「この妙薬をのんでみろ。いっぺんに治らアな」
 と置いていった。記代子はそれをのまなかったが、腹痛は自然におさまってきた。
 記代子は痛みがとまると、ふと気がついた。薬をおいて行った男は心ばり棒をかけずに立ち去ったのである。その男はモヒ入りの催眠薬を与えたので、安心して心ばり棒をかけなかったのである。
 日がくれて、まもない時刻であった。この時刻は、この家で最も人の少い時間であった。戸に手を当てて静かに少しひいてみると、たし
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