ルを飲むだけならいいでしょう。ちょッと、つきあってよ。ねえ。私、このビール二三本、もらって、いいでしょう?」
ルミ子は遠慮なくビールをぶらさげて立ち上った。エンゼルはニヤニヤ笑いながら、彼は有るッたけのビールを軽く両手にぶらさげて、立上って、だまって、ついてきた。
五
ルミ子はフトンを片隅へよせて、酒もりの場所をつくった。
「ヌキ忘れちゃった。あんた、歯でぬけるでしょう」
「バカ言え。とってこいよ」
「歩くの、ヤだなア。損しちゃった」
ルミ子はヌキをとりに放二の部屋へもどって、
「カギかけて、電燈消して、早く寝ちゃった方がいいわ。出てきちゃダメよ。インネンつけられると、いけないから。親分らしいとこなんて、ありゃしないよ。タダのヨタモンだわ」
ルミ子は苦笑をもらした。人殺し、強殺犯、そんなお客は見なれてきた。男にドスやピストルを突きつけられたこともあった。ヤブレカブレの男は何をするか分らない。しかし、屋敷もちのエンゼルは、たかがパンスケ相手に手が後へまわるようなことはしっこない。
ルミ子はヌキをぶらさげて部屋へもどった。
「あんた、レッキとした顔でしょう。ビー
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