まで倒れないのが精一ぱいです。人なみの生活を考えないことにしているのです」
キッピイは放二をジロジロ見廻した。放二は疲れきっている。目のまわりに青い隈がしみついている。しかしキッピイは同情した様子もなかった。
「私は、なにも知らないわ」
キッピイはすてるように呟いた。
「ですが、五人目の女の方を御存じではないのですか」
「五人目の女?」
「ええ。先日、そう仰有ったと覚えているのですが」
「五人目か」
キッピイはつまらなそうに呟いて、やがて、早口につけくわえた。
「五人目の人は知っています。だけど、言うわけには、いかないわ。言うことが、できないの。これだけのことを教えてあげるのだって、一分前まで、考えていなかったことなのよ。あとは勝手に捜しなさいよ。どこかに、いるでしょうよ。なくならないものらしいから。もう、会いに来ても、ダメ。さよなら。肺病さん。だけど、五人目は女じゃないかも知れないわ」
キッピイは走り去った。
二
放二が社へでてみると、穂積が汗をふきふき外出から戻ってきた。
「ゆうべ青木さんが新宿で愚連隊にやられたのさ。記代子さんの友だちの喫茶店でインネン
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