安吾の新日本地理
道頓堀罷り通る
坂口安吾
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)山寨《さんさい》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)土地|名題《なだい》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「王+旬」、第3水準1−87−93]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ジュウ/\
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檀一雄君の直木賞「石川五右衛門」が連載されてから、「新大阪」という新聞が送られてくるが、本社から直接来るのじゃなくて、東京支社から送られてくる。おまけに伊東の宛先の新番地が大マチガイときているから、あっちこッちで一服してくるらしく、到着順の前後混乱甚しく、連載小説を読むには全く不適当である。
しかし、この新聞はオモロイな。これを大阪のエゲツナサというのであろう。「いきなりグサッ!」という見出しのついた記事をよむと、娘が暗闇を歩いていると怪漢が現れいきなりグサッ! と刺されて重態だという。なるほど「いきなりグサッ!
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