のです。しかも繰り返して言いますが、現在の事実です。あなたにこれからお知らせいたしますことは、まったくだれも知らないことであります。まだ世間に発表されていないことであります。そしてたぶんあなたは、ジャン・ヴァルジャンから巧みに男爵夫人へ贈られた財産の出所も、それでおわかりになりますでしょう。私は特に巧みにと申しますが、実際そういう種類の寄贈によって、名誉ある家にもぐり込み、その安楽にあずかり、同時にまた、自分の罪悪を隠し、盗んだものをおもしろく使い、名前を包み、家庭の人となるのですから、まあまずいやり方ではありません。」
「そう言うなら、僕にも言うべきことがある。」とマリユスは口を入れた。「だがまあ続けて話してみなさい。」
「男爵、私はあなたにすべてを包まず申しましょう。報酬の方は、あなたの寛大なおぼしめしにお任せいたします。その秘密は黄金《こがね》の山を積んでもよろしいものです。こう申しますと、なぜジャン・ヴァルジャンの方へ行かないのかと言われるかも知れませんが、それはごく簡単な理由からであります。彼がすっかり金を出してしまったことを、しかもあなたのために出してしまったことを、私は存
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