り方のために、もしあなたがなお続けて私を重んずるようなことになれば、私はもう正直ではなくなります。ところが今あなたは私を賤《いや》しんでいられるから、私は正直な男と言えるのです。私は一つの宿命を担《にな》っていまして、人の尊敬はただ盗んでしか得られないのですが、そういう尊敬はかえって私をはずかしめ私の内心を苦しめます。そして自ら自分を尊敬するには、人から賤しまれなければいけないのです。その時私は始めてまっすぐに立てます。私は自分の良心に服従してる一徒刑囚です。他に類もないことだとは自分でも知っています。しかしどうしたらいいのでしょう。それが事実です。私は自分自身に対して約束をしています。それを守るだけです。生涯のうちには身を縛られるようなことに出会いもすれば、義務のうちに引きずり込まれるような機会に会うこともあります。おわかりでしょう、ポンメルシーさん、私の生涯にはいろいろなことが起こったのです。」
 ジャン・ヴァルジャンはまた言葉を切りながら、自分の言葉の後口がいかにも苦《にが》いかのようにようやく唾《つば》をのみ込んで、また続けた。
「そういう嫌悪《けんお》すべきものを身に担ってい
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