日も、ただの一時間も、苦しい思いをしないではいられなくなる。何一つ持ち上げるにも苦痛を感ずるだろう。一刻の休みもなく絶えず筋肉はみりみりいうだろう。他の者には鳥の羽ぐらいなものも、お前には岩のように思えるだろう。ごくわけもないことも、大事業のようになるだろう。世の中は至る所恐ろしくなってくる。行ったりきたり息をしたりするのさえ、大変な仕事のようになってくる。肺をふくらますのさえ、百斤の重さを上げるような気がしてくる。ここを歩いたものかそれとも向こうを歩いたものか、そういうことまで一大事の問題となってくる。だれでも外に出ようと思えば、扉《とびら》を押し開くだけでもう外に出ている。ところがお前は、外に出ようとするには壁をつき破らなければならなくなる。往来に出るにも、普通の人はどうするかね。ただ階段をおりてゆくだけだ。ところがお前の方では、敷き布を裂き、それを一片ずつつなぎ合わして綱をこしらえ、それから窓をはい出し、その一筋の綱にすがって深い淵《ふち》の上にぶら下がるのだ。しかも夜か、暴風か、雨か、台風かの時だ。そして綱が短い時には、おりる道はただ飛びおりるほかはない。向こう見ずに無鉄砲に飛
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