塔eールだった。
グランテールは腰掛けを引きよせて食卓についた。
ジブロットはグランテールを見て、食卓の上に葡萄酒の瓶を二本置いた。
それで三本になったのである。
「君は二本とも飲むのか。」とレーグルはグランテールに尋ねた。
グランテールは答えた。
「みんな感心だが、君だけは簡単だね。二本の瓶に驚く奴《やつ》があるか。」
ふたりはまず食う方から先にし、グランテールは飲む方を先にした。一瓶の半ばはすぐ飲みつくされてしまった。
「君の胃袋には穴があいてるんだね。」とレーグルは言った。
「君の肱《ひじ》にも穴があるじゃないか。」とグランテールは言った。
そしてコップの葡萄酒《ぶどうしゅ》を飲み干して彼は言い添えた。
「おい、弔辞のレーグル、君の服はずいぶん古いね。」
「古い方がいいさ。」とレーグルは言った。「だから僕と服との間は至ってうまくいくんだ。僕の癖をすべてのみこんでくれてるし、少しも僕の意に逆らわないし、僕のかっこうのとおりになり、僕の身振りによく従ってくれる。暖かな点でようやく服をつけてるなとわかるくらいなもんだ。古い服は古い友人と同じさ。」
「それは本当だ。」とジョリーもふたりの会話に口を出して叫んだ。「古いアビ(服)は古いアビ([#ここから割り注]アミ、友人[#ここで割り注終わり])だ。」
「ことに、」とグランテールは言った、「鼻感冒《はなかぜ》をひいてる者が言えばそういう音になる。」
「グランテール、」とレーグルは尋ねた、「君は大通りからきたのか。」
「いや。」
「ジョリーと僕は、行列の先頭を見てきた。」
「盛んなものだったよ。」とジョリーが言った。
「この街路は実に静かだ。」とレーグルは叫んだ。「パリーがひっくり返るような騒ぎをしてるとは思えないね。昔この辺は修道院ばかりだったというのももっともだ。デュ・ブルールとソーヴァルとがその名前をあげてるし、ルブーフ師もそれをあげてる。この付近にはまったく修道士どもがうようよしてたんだ、靴《くつ》の奴《やつ》、跣足《はだし》の奴、いがぐり頭の奴、髯《ひげ》の奴、灰色服の奴、黒服の奴、白服の奴、フランシスカン派、ミニム派、カプェサン派、カルム派、小オーギュスタン派、大オーギュスタン派、旧オーギュスタン派、……いっぱいいたんだ。」
「僧侶の話なんかよせ、」とグランテールはさえぎった、「むしゃくしゃしてくる
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