のがいります。そしてそれでいくら取れるかと言えば、日に四スーだけでございます、それも十四時間働きづめでして。箱一つでき上がるには十三遍も細工人の手をくぐります。しかも紙はぬらさなければならないし、汚点《しみ》をつけてはいけないし、糊《のり》は熱くしておかなければならないし、まったくやりきれません。そして日に四スーです。それでまあどうして暮らしてゆけましょう。」
そういうふうに語りながらジョンドレットは、彼を見守ってるルブラン氏の方を少しも顧みなかった。ルブラン氏の目はジョンドレットを見つめ、ジョンドレットの目は扉《とびら》を見つめていた。マリユスの熱心な注意はふたりの上に代わる代わる向けられた。ルブラン氏は自ら問うようなふうだった。「この男はばかなのかな?」ジョンドレットは冗漫と懇願とのあらゆる調子で二、三度くり返した。
「川にでも身を投げるよりほか、もう仕方がございません! 先日もそのつもりで、オーステルリッツ橋のわきを三段ほどおりてゆきました。」
と突然、彼の鈍い瞳《ひとみ》は怪しい炎に輝き、小さな身体は伸び上がって恐ろしい様子になり、ルブラン氏の方へ一歩進み、そして雷のような
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