難いほど心配した。しかし彼女がやってきたのは、寝台の側に壁に掛かってる鏡の所へであった。彼女は爪先で伸び上がって、鏡の中をのぞいた。隣の室には鉄の道具を動かす音が聞こえていた。
娘は手の平で髪をなでつけ、鏡に向かってほほえみながら、その気味の悪いつぶれた声で歌った。
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われらの恋は七日なりけり。
ああたのしみのいかに短き、
八日の愛も難かりければ!
恋は永《とこし》えなるべきに、
恋は永えなるべきに!
[#ここで字下げ終わり]
その間マリユスは震えていた。そして自分の荒い息使いはきっと彼女の耳につくに違いないという気がした。
娘は窓の方へ行って、外を見ながら、いつもの半ば気ちがいじみた様子で声高に言った。
「パリーも白いシャツをつけた所は何て醜いだろう!」
そしてまた鏡の所へ帰ってきて、自分の顔をまっ正面から映してみたり少し横向きに映してみたりして、様子をつくっていた。
「おい、」と父親が叫んだ、「何をしてるんだ。」
「寝台の下や道具の下を見てるのよ。」と彼女はやはり髪を直しながら答えた。「だれもいやしないわ。」
「ばか!」と父親はどなった。「早く帰っ
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