御慈悲を望んで、深き敬意を表し申候。
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[#地から3字上げ]バリザールの家内

 マリユスは第三の手紙を開いたが、それもやはり哀願のもので、次のように書かれていた。

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サン・ドゥニ街にてフェール街の角、小間物貿易商、選挙人パブールジォー殿
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 ここにあえて一書を呈して、フランス座へ戯曲一篇を送りたる一文人へ、貴下の御あわれみと御同情とを賜わらんことを懇願仕まつり候《そうろう》。その戯曲は、題材を歴史に取り、場面を帝国時代のオーヴェルニュにいたしたるものに候。文体は自然にして簡潔、多少の価値はあるものと自信仕まつり候。歌詞も四カ所これ有り候。滑稽《こっけい》とまじめと奇想とは、種々の人物と相交わり、全篇に漂えるロマンチシズムの軽き色合に交錯し、筋は不思議なる発展をなし、感動すべき多くの変転を経て、光彩陸離たる種々の場面のうちにからみゆくものに御座候。
 主として小生の目ざせる点は、現代人の刻々に要求する所を満足させんことに候。換言すれば、ほとんどあらゆる新奇なるふうにその方向を変ずる、かの定見なき笑うべき風見とも言うべ
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