名警官ココ・ラクールでさえも四人を一群の者であると誤るほど巧みに大勢に見せかけた。
 それら四人の者は、実は四人ではなかったのである。パリーで大仕掛けに仕事をしてる四つの頭を持った一個の不可思議な盗賊であった。社会の窖《あなぐら》に住む恐るべき悪の水※[#「虫+息」、607−14]《すいし》であった。
 その分岐とその網目のような下層の脈絡とによって、バベとグールメルとクラクズーとモンパルナスとの四人は、広くセーヌ県内の闇撃《やみうち》を一手に引き受けていた。彼らは通行人に対して、下層からのクーデターを行なった。この種の仕事を考えついた者、夜の仕事を思いついた者は、皆その実行を彼らにはかった。四人の悪漢は草案を供給さるればそれをうまく舞台に上せた。彼らはその筋書きに従って仕事をした。彼らはいつも、何か肩を貸す必要がありまた相当に利益のある悪事には、それに相応した適当な人員を貸してやることもできた。力ずくの仕事には共犯人を呼び集めることもできた。一群の暗闇《くらやみ》の役者を持っていて、社会の底のあらゆる悲劇に自由に使っていた。
 通常夕方に彼らは起き上がって、サルペートリエール救済院の
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