かりうまくいった!」とフォーシュルヴァンは言った。「あなたの考えは実にえらいもんだ、マドレーヌさん。」
彼らはヴォージラールの市門を、ごく平気で通りすぎた。墓地の付近では、※[#「金+産の旧字体」、第3水準1−93−37]《くわ》と鶴嘴《つるはし》とはいずれも通行券と同様である。
ヴォージラール街には人影もなかった。
「マドレーヌさん、」とフォーシュルヴァンは歩きながら人家の方を見上げて言った、「あなたは私より目がいい。八十七番地というのを見て下さい。」
「ちょうどここがそうだよ。」とジャン・ヴァルジャンは言った。
「往来にはだれもいません。」とフォーシュルヴァンは言った。「鶴嘴を私に下さい、そしてちょっと待っていて下さい。」
フォーシュルヴァンは八十七番地の家にはいってゆき、いつも貧乏のために屋根裏にばかり行く本能から、ずっと上まで上っていって、ある屋根部屋の扉《とびら》を暗闇《くらやみ》の中にたたいた。中からだれか答えた。
「おはいり。」
それはグリビエの声だった。
フォーシュルヴァンは扉を押し開いた。墓掘り人の住居は、あわれな人たちの住居にいつも見るように、道具がなくて
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