気を吸うために開いてきた。曲がりくねって上ってる小径の角のところに行くと、彼女は山羊《やぎ》のように一直線に丘をよじ登り始めた。ころげ落ちる危険を冒して石坑にそい、灌木《かんぼく》につかまっていった。クリストフもあとにつづいた。彼女はすべったり両手で草にすがりついたりして、彼より早く登っていった。クリストフは待ってくれと呼びかけた。彼女はそれに返辞もせずに、四つ匐《ばい》になって登りつづけた。二人は木の茂みに引っかかれるのも構わずに、銀色のガスのように谷の上に漂ってる霧の中を横ぎった。上の方に行くと暖かい日の光の中に出た。頂上に達して彼女は振り向いた。その顔は輝いていた。口はうち開いて息をしていた。彼女は皮肉な眼つきで、坂をよじ登ってくるクリストフをながめ、外套《がいとう》をぬいで、それを彼の鼻先に投げつけ、彼が息をつくのも待たないで、また駆けだした。クリストフはそれを追っかけていった。二人はその遊びが面白くなってきた。空気に酔っていた。彼女は急な坂をめがけて進んでいった。ころころした石ばかりだった。が少しもつまずかなかった。すべったり飛んだり矢のように走ったりした。ときどき後ろをじろ
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