くの名高い女優たちと私も同じ心だったら、いいかもしれないわ。あの人たちは、よい地位や市民的な金のある結婚などを「実現」して、りっぱな勲章など――目当ての地[#「目当ての地」に傍点]――にたどりつくと、それで満足している。けれど私の望みはもっと大きいのよ。人は馬鹿でないかぎりは、成功は不成功以上にむなしいものだとは思えないでしょうか。あなたはそれを御存じのはずよ。」
「知ってる。」とクリストフは言った。「ああ僕は子供のときには、光栄をこんなものだとは想像していなかった。どんなにか光栄を熱望したことだろう。それがどんなに光り輝いたものに思えたことだろう? 何かある宗教的なもののように、僕は遠くからあこがれていた……。でもそんなことはどうでもいい。とにかく成功のうちには一つの尊い徳がある。すなわち善をなすことができるようにしてくれるのだ。」
「どういう善なの? なるほど勝利者とはなるけれど、それがなんの役にたつでしょう? 何にも変わりはしないわ。芝居も音楽会も、何もかも元どおりだわ。新しい流行が他の流行のあとを継いだというまでのことよ。皆は成功者を理解しやしない。理解するにしても駆け足でだわ
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