lたちを、みんな親密にならせることができたらなあ! どうにもしかたがないのかしら。」
「君はどうしようというのか?」とオリヴィエは言った。「君が言うとおりになるには、相互の寛容と同情の力とが必要だろう。そしてそれらが生まれ出てくる唯一の源は、内心の喜びである――健全な順当ななごやかな生活の喜びである――自分の活動力を有益に使ったという喜び、何かある偉大なもののために役だったと感ずる喜びである。そしてそのためには、偉大な時期もしくは――(このほうがなおいいのだが)――偉大へ向かいつつある時期にある、一つの国が必要だろう。それからまた――(これは前者と両立し得るものだが)――あらゆる人々の精力を働かせるすべを心得てる一つの力が、各党派の上に立つべき賢く強い一つの力が、必要だろう。ところが、各党派の上に立つ力と言っては、ただ一つきりない。それは、群集からではなく自分自身から力を引き出すところの力だ。無政府的な多衆に頼ろうとすることなく、おのれの功績によって万人にのしかかってくる力、常勝将軍、公衆の安危の独裁者、知力の最上者……そういう種類のものだ。しかるに、そういうものはわれわれの関知するところではない。必要なのは、機会が生ずることであり、機会をとらえ得る人々が現われることである。必要なのは幸運と天才とである。待ちそして希望をかけようじゃないか。力はあるのだ。古いフランスと新しいフランスとの、もっとも大なるフランスの、信仰と学問と仕事との種々の力が……。いざとなったら、それらの力をことごとく結合して突進させる謎《なぞ》の言葉が発せられたら、いかに大なる進展力となることだろうか! もとよりその言葉を発し得る者は、君でも僕でもない。だれがそれを発するだろうか? 勝利だろうか、光栄だろうか?……いや、忍耐なのだ! もっとも肝要なことは、民族のうちにあるすべての力強いものが、積もり重なってゆき、みずからおのれを破壊せず、時期が来ない前に意気|沮喪《そそう》しないことだ。幸運と天才とは、多年の堅忍と勉励と信念とによってそれに催し得る民衆にしか、やって来るものではない。」
「どうだか?」とクリストフは言った。「幸運と天才とは、思ったよりも早く――思いもかけないときに、往々やって来るものだ。君たちは長い年月をあまり頭に置きすぎてる。用意しておきたまえ。帯を締め直したまえ。常に靴を足につ
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