った。しかしマンハイムがいたずらに高言を払ったのでないことは、事実が証明してくれた。クリストフの次の論説は、礼譲の模範とは言い得ないにしろ、もはやだれにたいしてもなんら無礼な語句を含んではいなかった。マンハイムの手段はきわめて簡単だったのである。一同はなぜもっと早くそれを思い付かなかったかと、あとでみずから驚いたのだった。クリストフは雑誌に書いた自分の文章を、かつて読み返したことがなかった。自分の論説の校正を読むのでさえ、大急ぎでいい加減に目を通すだけだった。アドルフ・マイはこのことについて、刺《とげ》を含んだ穏やかな注意を一度ならず与えたことがあった。一字の誤植も雑誌の名誉を傷つけると言っていた。ところがクリストフは、批評をほんとうの芸術だとは見なしていなかったので、悪評を受ける相手は誤植があっても十分論旨を理解するだろうと、いつも答えていた。マンハイムはこの間の事情を利用したのである。彼はクリストフの意見が正当であると言い、校正のことは校正係の仕事であると言って、自分がその役目を引き受けようと言い出した。クリストフは感謝のあまり恐縮した。しかし一同は口をそろえて、この処置は雑誌にと
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