ります。わたしのこと思って下さるのを、わたしは誇りにしています。」
「あの男は、お前に金持の親類があるから、それでお前を好きになったんだよ。」
「まあ、どうしてそんなことおっしゃるんですか? わたしは、どうしても、あのかたと結婚します。」
 メグは、そこまでいって、もしかジョンに聞かれたらと思って、はっとして言葉をきりましたが、マーチおばさんはたいそう怒って、
「よろしい、強情だね、あたしは、もうお前のおとうさんにあう気力もない。結婚したからって、あたしからなにかもらうなんて考えたってだめです。永久におさらばだよ。」と、おそろしい顔つきで帰っていきました。のこったメグが、ぼんやりつっ立っていると、ジョンが来て、
「メグ、ぼくのこと弁護して下すってありがとう。それから、おばさんにはあなたがわずかにしろぼくのこと愛して下さることを証明して下さったお礼をいいますよ。」
「おばさんが、あなたのわる口をいい出すまでは、どんなにあなたを思っていたか、わたしにもわかりませんでしたわ。」
「では、ぼく帰らないで、ここにいて幸福になれますね、え?」と、ジョンがいいましたが、ここでもつんとすまして立ち去るわけでしたが、メグは、ええとやさしくささやいて、ジョンの胸に顔をうずめ、ジョウの手前、永久に頭のあがらぬことになってしまいました。
 十五分ほどして、ジョウが二階からおりて来て、予期しなかった変化におどろき、まるで息の根がとまるほどでした。しかも、ジョンは、ぼくたちを祝って下さいというではありませんか。ジョウは悲痛なさけびとともにとび出し二階へかけあがり、
「ああ、たれか早く階下へいって下さい。ジョンがおかしなまねをして、おねえさんがよろこんでいるわよ!」
 おとうさんと、おかあさんは、いそいで階下へいきました。ジョウは、ベスとエミイにおそろしいニュースを聞かせながら、ののしりわめきましたが、二人ともむしろそれをうれしいニュースと考えていたので、ジョウはじぶんの屋根部屋へいき、そのなやみをねずみたちにうち明けました。
 その日の午後、客間でなにがあったか、だれも知りませんでした。けれど、いろいろの話がかわされ、おとなしいジョンが、じぶんの望みや計画を非常な熱心さで話したことは、たしかでありました。
 夕飯のベルが鳴り、みんなが食卓についたとき、ジョンとメグは、この上もなくたのしそうに見
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