がまたかえって非常に陰険な影を添えるのであった。それからドミトリイ・フョードロヴィッチは無言のまま、部屋の中にいる一同に会釈を一つして、例の活発な大またで窓のほうへ近寄ると、パイーシイ神父のそばにたった一つ残っていた椅子に腰をおろして、からだをすっかり乗り出すようにして、自分がさえぎった会話の続きを聞く身構えをした。
ドミトリイ・フョードロヴィッチの出席には、ほんの二分かそこいらしか暇どらなかったので、会話はすぐに続けられなければならぬはずであった。ところが今度は、パイーシイ神父の執拗な、ほとんどいらいらした質問に対して、ミウーソフはもう返事をする必要を認めなかった。
「どうか、この話はやめさせていただきたいもんですね」と彼は世間慣れたむとんじゃくな調子で言った。「それになかなかむずかしい問題ですからね。御覧なさい、イワン・フョードロヴィッチがこちらを見てにやにやしていますよ。きっとこの問題についても何かおもしろい説があるんでしょう。この人にひとつ聞いて御覧なさい」
「いや、ほんのちょっとした感想のほか、別に説というほどのことはないんですよ」とイワン・フョードロヴィッチはすぐに答えた
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