ぶっこわしにくるぞ。
ででむし、でむし。
その角だせよ。
ぬすっとがくるぞ、小麦をとりに、
ぬすっとがくるぞ、夜あけの四時に。
[#改ページ]
一列《いちれつ》こぞって
一列《いちれつ》こぞって、
弓をひき、
おはとを射ったら、
からすめをころした。
[#改ページ]
ででむし
ででむし、ででむし、角だせや。
パンとお麦を、それ、あげよ。
[#改ページ]
おりこうさん
とてもがむしゃら、おりこうさん、
いきなりばんばら藪《やぶ》へとびこむと、
眼玉《めだま》がポンポンひんむけた。
おやおやっ、眼玉がつん出たら、
それこそこんどはくそ力、
横っちょの小藪へとびこんだ。
そしたら眼玉がすっこんだ。
[#改ページ]
おしゃべり
やまがらのおしゃべり、
お舌《した》がさけよぞ。
町じゅうのいぬが
ちんぢんにかんじゃうぞ。
[#改ページ]
ハアトのクイン
ハアトのクインが饅頭《タアト》をつくられた。
みんなできたよ、夏の日いっぱいかァかった。
ハアトの兵士《ネイブ》が饅頭《タアト》をぬゥすんだ。
こいつしめたとそっくりもってにげてった。
ハアトのキングが
前へ
次へ
全62ページ中34ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
北原 白秋 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング