たいってしまった。

「あれはふくろうだ」と一番さきのがいいだした。
「なんの、うそだ」と二番目のがうちけした。
「あれはじじいさ」と三番目のがいいのけた。――
「それそれごましお頭の髪の毛をみさいな」
[#改ページ]

 鼻まがり

あいつぁよっぽどみょうだ、まっすぐにゃゆかぬ。
そのわけしってるか、
鼻のむいたほうへむいてゆく。
どうりで、やっこさん、鼻まがり。
[#改ページ]

 あの丘のふもとに

あの丘のふもとに
おばあさんがござった。
もしも去《い》なんだら
まだ住んでござろ。
[#改ページ]

 あたいのめうし

あたいのめうしはちっぽけだ。
 ひょろひょろ、ひょっこり、ひょっこりよ。
あたいのめうしは、ちっぽけだ、
めうしのふくらはぎはちっぽけだ。
 ひょろひょろ、ひょっこり、ひょっこりよ。
あたいのお歌はまだなかば。

あたいのめうしはちっぽけだ。
 ひょろひょろ、ひょっこり、ひょっこりよ。
あたいのめうしはちっぽけだ。
やっとこうし小屋へおいこんだ。
 ひょろひょろ、ひょっこり、ひょっこりよ。
そこでお歌もちゃんちゃんだ。
[#改ページ]

 ゆりかごうた

ねんね
前へ 次へ
全62ページ中32ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
北原 白秋 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング