へ、市場へ
数学
眼
五月のみつばち
朝のかすみ
かっこ鳥
豆こぞう
ソロモン・グランディ
かえるの殿御
一切空
ロンドン橋
世界じゅうの海が
空はじめじめ
アアサア王
がぶがぶ、むしゃむしゃ
天竺ねずみは
ジャック・スプラットと
背骨まがり
おらがお父は
ねこと王さま
がァがァ、がちょう
火の中に
火ばしの一対
お月さま光る
おもちゃのうま
なけなけ
北風ふけば
めくら鬼
お山の大将
上へいった
みんなして森へ
このぶた、ちびすけ
おくつをはかしょ
ながい尾のぶたに
あァがった、あがった
ワン、ツウ、スリイ、フォア、ファイブ
顔あそび
このベル
足
一番目のお床
おしまい
巻末に
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[#ここから2字下げ、ページの左右中央に]
日本の子供たちに
[#ここで字下げ終わり]
[#改ページ]
はしがき
お母さんがちょうのマザア・グウスはきれいな青い空の上に住んでいて、大きな美しいがちょうの背中にのってその空を翔《か》けったり、月の世界の人たちのつい近くをひょうひょうと雪のようにあかるくとんでいるのだそうです。マザア・グウスのおばあさんがそのがちょうの白い羽根をむしると、その羽根がやはり雪のようにひらひらと、地の上に舞《も》うてきて、おちる、すぐにその一つ一つが白い紙になって、その紙には子供たちのなによりよろこぶ子供のお唄が書いてあるので、イギリスの子供たちのお母さんがたはこれを子供たちにいつも読んできかしてくだすったのだそうです。いまでもそうだろうと思います。それでそのお話をお母さんからうかがったり、そのお唄を夢のようにうたっていただいたりするイギリスの子供たちは、どんなにあの金《きん》の卵をうむがちょうや、マザア・グウスのおばあさんをしたわしく思うかわかりません。
ですが、ほんとうをいえば、そのマザア・グウスはやはりわたくしたちと同じこの世界に住んでいた人でした。べつにお月さまのお隣の空にいた人ではありません。子供がすきな、そうして、ちょうどあのがちょうが金《きん》の卵でもうむように、ぼっとりぼっとりとこの御本の中にあるような美しい子供のお唄を子供たちの間におとしてゆかれたのでした。ありがたいお母さんがちょうではありませんか。
そのグウスというおばあさんはいまから二百年ばかり前に、その当時英国の植民地であった北アメリカにうまれたかたでした。その
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