海辺の宿に霧立たば吾《あ》が立ち嘆く息と知りませ」(巻十五・三五八〇)等、類想のものが多い。
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昨夜《きそ》こそは児《こ》ろとさ宿《ね》しか雲《くも》の上《うへ》ゆ鳴《な》き行《ゆ》く鶴《たづ》の間遠《まどほ》く思《おも》ほゆ 〔巻十四・三五二二〕 東歌
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「雲の上ゆ鳴き行く鶴の」は「間遠く」に続く序詞であるから、一首は、あの娘とは昨晩寝たばかりなのに、だいぶ日数が立ったような気がするな、というので、こういう発想は東歌でないほかの歌にもあるけれども、「雲の上ゆ鳴き行く鶴の」は、なかなかの技巧である。
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防人《さきもり》に立《た》ちし朝《あさ》けの金門出《かなとで》に手放《たばな》れ惜《を》しみ泣《な》きし児《こ》らはも 〔巻十四・三五六九〕 東歌・防人
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未勘国《いまだかんがえざるくに》防人の歌。「金門《かなと》」は既にあったごとく「門《かど》」である。「手放れ」は手離で、別れることだが、別れに際しては手を握ったことが分かる。これは人
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