かれる意味になるのであるから、この歌はやはり、「母に関《かか》わることなく、拘泥《こうでい》することなく」と解釈していいと思う。また歌もそう解釈する方がおもしろい。
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苅薦《かりごも》の一重《ひとへ》を敷《し》きてさ寐《ぬ》れども君《きみ》とし寝《ぬ》れば寒《さむ》けくもなし 〔巻十一・二五二〇〕 作者不詳
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作者不明。薦蓆《こもむしろ》をただ一枚敷いて寝ても、あなたと御一しょですから、ちっともお寒くはありません、「君とし」とあるから大体女の歌として解していいであろう。第四句原文が、「君共宿者」であるから、キミガムタ。キミトモ。等の訓があるが、「伎美止之不在者《キミトシアラネバ》」(巻十八・四〇七四)などを参考して、平凡にキミトシヌレバと訓むのに従った。これも民謡風に率直に覚官的にいいあらわしている。「蒸被《むしぶすま》なごやが下《した》に臥《ふ》せれども妹とし宿《ね》ねば肌し寒しも」(巻四・五二四)というのは、同じような気持を反対に云ったものだが、この歌の方が、寧《むし》ろ実際的でそこに強みがあるのである。
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