《を》りけむ 〔巻七・一一一八〕 柿本人麿歌集
[#ここで字下げ終わり]
 詠[#(メル)][#レ]葉[#(ヲ)]歌、人麿歌集にある。一首の意は、古人も亦、今の吾のように、三輪山の檜原に入来《いりき》て、※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]頭《かざし》を折っただろう、というので、品佳く情味ある歌である。巻二(一九六)の人麿の歌に、「春べは花折り※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]頭《かざし》し、秋たてば黄葉《もみぢば》※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]頭《かざ》し」とある如く、梅も桜も萩も瞿麦《なでしこ》も山吹も柳も藤も※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]頭にしたが、檜も梨もその小枝を※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]頭にしたものと見える。詠[#レ]葉とことわっていても、題詠でなく、広義の恋愛歌として、象徴的に歌ったものであろう。人麿の歌に、「古にありけむ人も吾が如《ごと》か妹《いも》に恋ひつつ宿《い》ね
前へ 次へ
全531ページ中283ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
斎藤 茂吉 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング