歌の処の軽娘子、羽易娘子等を同一人とし、『この故に余はこれは一人の妻の死を傷める一回の詠なりと信ず』(講義巻第二)といひ、また、人麿死時妻依羅娘子作歌二首のところで、『上京の際石見国に置きたる妻が即ち依羅娘子なるべきことは否定すべからねば、ここもその石見国にこの依羅娘子は在りしならむ』(講義巻第二)といつてゐる。つまり、石見娘子と依羅娘子が同一人で、軽娘子・羽易娘子が同一人と見るから、二人説となるのである。



底本:「日本の名随筆61 万葉(一)」作品社
   1987(昭和62)年11月25日第1刷発行
   1992(平成4)年9月20日第8刷発行
底本の親本:「齋藤茂吉全集 第一五巻」岩波書店
   1973(昭和48)年7月初版発行
※疑問の箇所は、親本を参照して直し、注記しました。
入力:門田裕志
校正:氷魚、多羅尾伴内
2003年12月27日作成
2005年11月24日修正
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