の人は見つかるよ。待っていたまえ」
「ああ、でもあの日、きみがぼくを見つけたとき、お寺のかべにどんなふうによりかかっていたか、ぼくは忘《わす》れない。ああ、ぼくはパリで飢《う》えて苦しむのだけはもうつくづくいやだよ」
「ぼくの両親のうちへ行けば、その代わりにたんとごちそうが食べられるよ」とわたしは答えた。
「うん。まあ、なんでも、もう一ぴき雌牛《めうし》を買うつもりで働《はたら》こうよ」とマチアは聞かなかった。
これはいかにももっともな忠告《ちゅうこく》であったが、わたしはもうこれまでと同じに精神《せいしん》を打ちこんで歌を歌わなくなったことを白状《はくじょう》しなければならない。バルブレンのおっかあのために雌牛《めうし》を買い、またはリーズのために人形を買うお金を取るということは、まるっきりそれとはちがったことであった。
「きみはお金持ちになったら、どんなになまけ者になるだろう」とマチアは言った。だんだんパリに近くなればなるほど、ますますわたしはゆかいになった。そうしてマチアはますます陰気《いんき》になった。
わたしたちはどんなにしても別《わか》れないと言いきっているのに、どうし
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