いと看做されているのであります。かるがゆえに、もし諸賢においてこの書物に対しまして、まず第一に[#「第一に」に傍点]、それが諸賢によって訂正せられますように、―――すなわち、単に私の人間的な弱さのみでなく、何よりもまた私の無知を想起いたしまして、この書物の中に何らの誤謬も存しないと私は確信いたしませぬ。―――次に[#「次に」に傍点]、欠けていることがら、あるいは十分に完全でないことがら、あるいはさらに詳細な説明を要求することがらが、諸賢みずからによりまして、それとも、諸賢から告げられました後に、少くとも私によりまして、附け加えられ、完全にせられ、闡明せられますように、そして最後に[#「最後に」に傍点]、神の存したまうこと、また精神の身体とは別のものであることを証明するこの書物の中に含まれる根拠が、実にこれを極めて厳密な論証と看做さねばならぬほどまで、明瞭性に達せしめられました後に、―――私はそれがかかる明瞭性に達せしめられ得ると確信いたしております、―――諸賢がまさにこのことを言明し、公に証言して下さいますように、かように高配を賜りますならば、その場合には、これらの問題についておよそ存
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