しかるに時間性との内面的聯關はそこでも全く斷ち切られることはない。過去を克服し將來と現在との完全なる合一を成就することによつて、永遠性は時間性を克服しつつむしろ完成する。永遠性においては將來と現在と、他者と主體との間柄は徹底的に共同であり從つて内在的である。徹底的内在性は空間性の徹底的克服に外ならぬ。今振り返つてみれば、觀念性において空間性は一應克服された。そこでも空間的表象はすでに譬喩性を帶びた。しかしながらそこでは他者性は自己性と對立しつつなほ克服し切れぬ外面性として殘つてゐた。しかるに永遠性においては他者性と自己性との對立さへ全く跡を絶つ。自然的生が基體として支配を續ける間は空間性の餘威はなほ殘る。之に反して自然的生が全く克服され、自己が他者の完全なる象徴と化する永遠性においては、空間性の殘り香さへも全く消え失せる。ここに吾々は時間性と空間性との根本的相違、しかして又前者の優越性を見る。
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(一) 二節參看。
(二) 一五節參看。
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四四
時と永遠との問題はおのづから「有限性」と永遠性との關係に思ひを向けしめるで
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